TALK SESSION トークセッション Vol.1

水谷社長がゲストをお迎えして対談します。
1回目のゲストは長年、学生の就職支援に携わってこられた福江聡様です。

学生を送り出す立場から大成温調はどのような企業に映っているか、これからの期待や人材観などを語り合いました。

Guest
千葉工業大学 
就職・進路支援部長 
福江 聡様(取材当時)
Host
大成温調株式会社 
代表取締役社⻑執⾏役員 
水谷 憲一

大成温調の採用担当は若々しさと明るさが魅力

大成温調の採用担当は若々しさと明るさが魅力

水谷社長(以下、水谷)毎年多くの企業と接するご経験から、現在の大成温調の採用担当にはどのような印象をお持ちですか。

福江様(以下、福江) 建築設備の業界の場合、採用担当者は年配の方が多いのですが、御社は若い方が採用担当で学生たちの受けはいいと思います。親近感を持てるし、良い意味で正直に、フレンドリーに接してくれていると思います。

水谷 採用活動においてアドバイスをいだたけますか。

福江 社長もお若いし、これからの事業展開をどんどんアピールされるといいと思います。5年後、10年後のビジョンに対して今年はこういうことをやるんだ、といったゴールピープル的なメッセージを送ると学生の心に届くのではないでしょうか。採用担当も元気ですし、明るい。私は明るさというのがとても大切だと思っているんです。

学生が大成温調に対して○×をつける

福江 御社には本学の卒業生も大勢お世話になっていますが、水谷社長はどのような学生に入社して欲しいとお考えですか。

水谷 私個人としては、自己主張をもった人ですね。自分の考え、意見がしっかりある人。そこまでは無理であれば、そういう下地のある人です。

福江 そのためには色々な経験を積んでいることが大切ですね。学業のほかにも部活やボランティア、世代を超えての関わりをもっている、といった点も大切になってくるでしょう。

水谷 限られた回数しかお会いしたり話ができないなかで、学生さんの考え、熱意、素養といったものを理解していくというのは責任重大だと思っています。

福江 私が学生に話すのは、そうした企業サイドの真剣さに応えられる準備をしなさい、ということです。本気でその会社に入りたければ、志望動機は明確で、企業研究もしっかりしてあるはずです。

水谷 私たちの人財部では、採用活動でこちらが一方的に○×をつけるのではなく、学生の皆さんが当社を○×か判断して欲しいと伝えているはずです。大成温調に入りたい、という気持ちをもってもらえるなら、これは姿勢や行動に現れるはずだと思っています。

時代に合わせた採用活動を

時代に合わせた採用活動を

福江 今後、採用活動ではインターンシップがいっそうメジャーになっていくと思います。大学側からするとワンデーはNGで、1週間ないし2週間は就業体験して欲しい。そうしないと企業理解も深まらず、仕事への適性も判断しにくい。企業にとって負担もあると思いますが、そこでマッチした学生はやはりその企業を志望しますからね。

水谷 私たちも1日では無理があると思い、10日間で現場体験と本社の仕事体験と両方用意しています。

福江 またトップと採用担当の考えにズレがあるのも大学側としてはNGです。中小企業では社長が採用担当者となり、そこにギャップが生じないようにしているところもあります。

水谷 私は社長に就任前、全社的なヒアリングをしまして色々な課題を抽出しました。現在の「人財本部」は、将来的な人材確保、育成における問題をクリアしていくため、社長就任時に新設したものなのです。採用、教育研修の内容、方針などはスタッフと話し合いしっかり固めていますから、私たちにおいてそのズレはありません。

福江 トップの考えが採用現場にしっかり伝わっていることは素晴らしいです。そういうオープンな雰囲気、社風に惹かれる学生も多いと思います。

水谷 私たちは80年近い伝統もありますが、良いところは残して、変えるべきところはどんどん変えていきたい。採用活動は会社を担っていく人を迎え入れるわけで、時代に合わせた体制、内容にしていきたいと思っています。

会社の規模より中身を重視した経営

会社の規模より中身を重視した経営

福江 水谷社長の10年後のビジョンついてお聞かせください。

水谷 私たちは長期成長戦略を策定しており、事業的には色々な取り組みを進めていますが、採用向けにひとつ申し上げると「業界で一番お給料の高い会社」にしたいと思っています。そう簡単なことではありませんが、社長という個人のミッションとしては従業員第一という気持ちでいきたいです。

福江 そういう想いはいいですね。お金はやはり大切で、利益が出なければ生き残れないし、お給料も上がりません。一番を目指す会社で頑張ろう、という学生もいるはずです。

水谷 たとえば世界の大国と言われ国土も広く人口が多い国より、小国でもGDPも高く暮らしぶりが豊かである国があります。私たちはそういう会社になりたい。規模を誇るより中身を大切に、充実させることを考えています。

楽しさを追求する、その先にまた楽しさがある

楽しさを追求する、その先にまた楽しさがある

水谷 福江さんは私たちに期待することなどございますか。

福江 私は「楽しみの追求」という言葉が大好きなんです。楽しいと楽(らく)をするは同じ漢字なので、ともすると勘違いされがちなのですが、本質はそうではないのです。私が親しくしている知人は「苦しさの先に楽しさがあると言うが、苦しさの先には苦しさしかない。楽しさの先に楽しさがある」と言いますがまさしくその通り。利益を出すために企業が暗くやったらうまくいきません。どうやったら事業を楽しく展開できるか、それを追求すれば利益も出るし、人も集まってくると思います。生意気言うようですが「楽しさ」をひとつのキーワードにしていただきたいですね。一般的に男社会でカタいイメージのある業界に新しい風を吹き込んでください。

水谷 共感します。私も楽しいことを考えるのは大好きです。業界問わず、楽しくあるというのは大切ですね。

仕事には斬新なアイデアが大切

仕事には斬新なアイデアが大切

福江 ところで水谷社長は仕事で心がけていることなどありますか。

水谷 プレーヤーでやっていた時期が長いので、社長になってからあまり出過ぎないように。つまり現場に口出ししないようにしています。とかく自分が良く知っている業務などについては、求められていなくてもつい口が出そうになりますが、ある程度裁量をもってもらい、役割を任せていくことに注意しています。福江さんはいかがですか。

福江 学生たちと話をする時に務めてリラックスした雰囲気をつくります。楽しさと関係していますが、多くの大学では就職課は学生から煙たがられ、あまり足の向く場所ではありません。理由の一つは「対応の仕方」です。私はそういうことを改善しようと、学生がフランクな関係で話し、相談できるような取り組みを続けてきました。今では学生とのコミュニケーションもとれ、一人ひとりに目配り気配りのできる就職・進路支援ができるようになったと自負しています。

水谷 私たちは今、新鮮で自由な発想で生産性を高めよう、というスローガンを掲げています。どんな仕事でも、それまでのやり方にこだわるのではなく、常に違う視点からのアプローチを考え、良いものはどんどん取り入れていくことが大切ですね。

福江 その通りですね。採用活動でも、ある設備工事会社の社長さんは女性の施工管理を採用するため、新しい福利厚生制度としてユニフォームを一新したり、現場へ花を生けるようにしたり、さらにはネイルの出張サービス、就業後のマッサージサービスなどを導入し好評を得ています。今までやっていなかったことこそ価値があり差別化につながります。

水谷 それは素晴らしいアイデアですね。斬新なアイデアはいつでもどこでも必要だと思います。

ミスを怖れず失敗できる風土

ミスを怖れず失敗できる風土

福江 最近の学生、新入社員に対してはどのような印象をもっていますか。

水谷 いつの時代も「近頃の若者は」と言われ続けてきたわけですが、私は「しっかりしているな」という思いで見ていますね。

福江 少子高齢化の日本では、国全体の勢いというのが若者にも伝搬して大人しいイメージがあります。ベトナムやミャンマーの若者は非常にエネルギッシュですね。

水谷 東南アジアに出張などに行った際に私もそう感じます。優秀で大人しい日本の若者には、若いうちからどんどん責任ある仕事を任せるといいと思います。私たちはそうしています。

福江 失敗させてあげることも大事ですね。当たり障りなくケガのないようにだけやっていても成長はありませんから。

水谷 私自身も、これまで大きな失敗をしてきているんですよ。だから新入社員の研修でそんな体験を話して、失敗してもそこで折れずに、起き上がることが大切だと伝えています。

福江 そういう風土は素晴らしいと思います。これからもぜひチャレンジを続けてください。

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